【077】特許出願の審査を行う者

Q)特許出願の審査はだれが行うのですか?特許法第47条第1項には、「特許庁長官は、審査官に特許出願を審査させなければならない。」と規定されていますが、特許法第17条第3項に基づく補正指令等は特許庁長官名でなされているように思います。

A)確かに、特許法第47条第1項には、審査官が審査を行う旨が規定されています。その一方で、確かに上述の補正指令等は特許庁長官名義でなされています。この点、どのように解釈されるのでしょうか。
 基本的には、審査は、形式的要件の審査と実質的要件の審査に区分されます。例えば、特許出願の審査に関して、形式的要件としては特許法第17条第3項各号に掲げられるものがあります。そして、実質的要件としては特許法第49条各号に掲げるものがあります。
 この点、上述した形式的要件の審査は、第47条第1項に規定する「審査」ではないと解されています。例えば、形式的要件が充足されていないときは補正命令が出され、その命令にもかかわらず補正をしないときは手続却下となります(第18条等)。この場合、形式的要件の審査を行うのは特許庁長官であり、手続を却下する権限を有するのも特許庁長官であって審査官ではありません。
 一方で、上述した実質的要件の審査は、第47条第1項の「審査」にあたり、この審査は審査官によって行われるということになります。