【083】一発拒絶査定はありえるか

Q)特許出願をして出願審査請求を適法に行いました。これから出願審査に付されるわけですが、最悪のケースとして一発拒絶査定ということはありますか?

A)ありません。特許法第50条には、拒絶査定をしようとするときは、出願人に対し拒絶理由通知をし、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えなければならない旨が規定されています。すなわち、同条では、拒絶査定をする前には必ず拒絶理由通知をしなければならないこと、その拒絶理由通知には出願人に相当な期間を指定して反駁の機会を与えなければならないことを規定しています。よって、このケースでは、拒絶理由通知が発せられることなく拒絶査定がなされることはありません。
 これは、出願人に、意見を述べる機会や、明細書等について補正をして拒絶理由を解消する機会を与え、同時に、意見書等を資料として審査官に再考するきっかけを与えることで、特許出願手続の適正かつ妥当な運用を図るためであるとされています。