【115】先使用権を立証するための資料の証明力を上げる方法

Q)先使用権を立証するための資料の証明力を上げる方法があれば、教えて下さい。

A)例えば、公証制度や、民間のタイムスタンプや電子署名等を利用する方法が挙げられるでしょう。
❶公証制度
 公証制度は、公証人が、私署証書に確定日付を付与したり、公正証書を作成したりすることによって、法律関係や事実の明確化ないし文書の証拠力の確保を図り、私人の生活の安定や紛争の予防を図る制度です。
 具体的には、以下の手法が考えられます。
・確定日付・・・当該日付の日に文書等が存在したことを証明。
・事実実験公正証書・・・実験など、公証人が直接体験した事実に基づいて作成。
・契約等の公正証書・・・ノウハウの秘密保持に関する契約を公正証書として作成。
・私署証書の認証・・・認証日における証書の存在と作成名義人による署名の事実を証明。
・宣誓認証・・・私署証書作成者本人により、記載内容が真実であると宣誓した上で署名した
ことを記載して認証する方法。
・電子公証制度・・・公証制度を用いて電子データの証拠力を高める方法。
・その他にも、秘匿したノウハウが少なからず残存・化体するサンプル・製品がある場合には、その物自体を保存し、残すことも有効でしょう。

❷タイムスタンプや電子署名
 電子文書は、誰がいつ作成したのか証明困難、容易に改ざんが可能であり、改ざんされたか否か判別困難といった事情があります。そのため、タイムスタンプと電子署名を併用することで証明力を高めることができます。
・タイムスタンプとは、電子データに時刻情報を付与することにより、“いつ”(日付証明)、“どのような”(非改ざん証明)、電子情報が存在していたかを証明するための民間のサービスです。
・電子署名は、実社会で書面等に行う押印やサインに相当する行為を、電子データに対して電子的に行うサービスであり、“誰が”作成したかを証明(作成者証明)するものです。