【051】特許法第39条の「同一」とは?

Q)特許法第39条(先願主義)において先願と本願発明が「同一」か否かはどのように判断されますか?

A)特許法第39条第1項では、同一の発明について異なった日に二以上の特許出願があったときは、最先の特許出願人のみがその発明について特許を受けることができることを規定しています。この「同一」の判断については、審査基準第Ⅲ部 第4章 3.2等に記載があります。
 本願発明と先願発明とを対比した結果、以下の❶又は❷の場合は、両者を「同一」と判断します。
❶本願発明と先願発明との間に相違点がない場合
❷本願発明と先願発明との間に相違点がある場合であっても、両者が実質同一である場合

 ❷の「実質同一」とは、相違点が以下の(❷-1)から(❷-3)までのいずれかに該当する場合をいいます。
(❷-1)課題解決のための具体化手段における微差(周知技術、慣用技術の付加、削除、転換等であって、新たな効果を奏するものではないもの)である場合
(❷-2)先願発明の発明特定事項を、本願発明において上位概念として表現したことによる差異である場合
(❷-3)単なるカテゴリー表現上の差異(例えば、表現形式上、「物」の発明であるか、「方法」の発明であるかの差異)である場合
 つまり、本願発明と先願発明の間に相違点があったとしても、実質に即して判断されるものといえます。