【088】特許法第50条の2の通知を行うか否かの審査官の判断

Q)審査官が特許法第50条の2の通知を行うか否かは、どのようにして判断されるのですか?

A)まず、審査官は、本願が分割出願又は分割出願の原出願である場合に、第50条の2の通知をするか否かの判断をします。その際、出願人が分割出願時に提出した上申書において、本願の明細書等が他の特許出願の拒絶理由通知に係る拒絶理由を解消している旨の説明がなされている場合には、その内容を参酌します。
 そして、審査官は、下記の❶~❸の全ての要件を満たしていると判断した場合には、本願について拒絶理由通知と併せて第50条の2の通知をします。他方、❶~❸の1つでも満たしていない場合には、本願について第50条の2の通知を行いません(審査基準 第Ⅵ部 第2節 2等)。
❶本願と他の特許出願とが、第44条第2項の規定により同時にされたこととなっていること
❷本願の拒絶理由が、他の特許出願の拒絶理由通知に係る拒絶理由と同一であること。
❸当該他の特許出願の拒絶理由通知が、本願の出願審査の請求前に本願の出願人が知り得る状態にあったこと。